鴻巣雛の歴史History
四百年の歴史を誇る
「鴻巣人形」
日本には優雅な伝統行事が数多くありますが、中でも子どもの健やかな成長を願って飾る『節句人形』は、日本の伝統美を伝える最も優れたものです。
節句人形が現在のような豪華さを見せ始めるのは江戸も中頃のことですが、鴻巣はその頃より「鴻巣雛」として有名で「関東三大雛市」のひとつに数えられていたところでした。
特に着物の着付けでは関東一という評判で、江戸の職人たちは競って鴻巣に修行にやってきました。それが原因で江戸職人との仲間の間に「職人の引き抜き」などのトラブルが続き、南町奉行所のお白州で争われたことも何度もありました。
明治になっても「鴻巣雛」の製作は盛んで「県内では、越谷6軒、大沢3軒、岩槻3軒に比べて、鴻巣の人形業者30軒、職人300人」という記録がその活況ぶりを伝えています。
江戸より連綿と続く「鴻巣雛」の伝統の灯は、令和の今もしっかりと守り続けられているのです。
現在、人形の町・鴻巣には江戸時代から続く老舗の雛屋から、頭、胴、小道具、赤もの人形などを作る店、近代的なメーカーや新進気鋭の人形専門店、箱屋などの関連業者が揃っています。江戸期からの「鴻巣雛」の歴史を今に伝えるお店ばかりです。
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人形感謝祭
壊れたり、飾られなくなった人形も簡単には捨てられない“思い”があります。
鴻巣の勝願寺で毎年11月14日に持ち寄られた人形を供養して「お焚きあげ」をしてもらいます。
(主催 鴻巣ひな人形協会)
鴻巣の勝願寺で毎年11月14日に持ち寄られた人形を供養して「お焚きあげ」をしてもらいます。
(主催 鴻巣ひな人形協会)
引用元:鴻巣ひな人形協会パンフレット